細菌繁殖を抑える抗菌グッズは、建築の世界でも人気が高く「抗菌建材」と呼ばれています。
抗菌建材には、銀イオンや銅イオンなどの強い抗菌力を持った素材が使用され
黄色ブドウ球菌や緑膿菌などの生育をおさえる効果があります。

住まいの中で菌が発生しやすいのは

・キッチン
・トイレ
・浴室
・下水配管

などの湿気の高いところで、カビが発生しやすいところともいえます。
そこに抗菌建材を使用して、住まいの細菌発生をおさえるのがねらいです。

銀イオン、銅イオンの抗菌効果でもっともわかりやすいのが10円玉ではないでしょうか。
昔から、お仏壇の花瓶に10円玉を入れると、花が長持ちするというのを聞いたことはありませんか？
（ちょっと不謹慎かもしれませんが）

10円玉は銅製なので、水を入れると銅イオンが次第に析出してきます。
この銅イオンの持つ抗菌作用が、菌類や藻類の発生を抑制して、繁殖する菌を減少させるメカニズムです。
その結果、花の水を吸い上げる細かな孔がふさがらず、長持ちするわけです。

いっぽう、銀イオンを使った抗菌材料として、「銀ゼオドライト担持体」というものがあります。
驚異的ともいえる微細な孔を多く持つ鉱物で、ニオイや汚れの吸着力が強いのが特徴です。

そんなもの聞いたことがないと思われるかもしれませんが
私たちが日常で使っている洗濯洗剤には、このゼオドライトが含まれています。
汚れを界面活性剤で分解した後、しっかりと汚れを吸着してくれるのです。

このゼオドライトを建材にも使用したものには抗菌トイレ、抗菌タイル、抗菌樹脂などがあります。

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